頭部CTAも脳Angioもって...欲しがりすぎじゃない?
当直の話。
動脈瘤破裂によるくも膜下出血の症例で、頭部CTAの後、術前に脳血管造影検査(脳Angio)をやりました。当院では、最近これがお約束になりつつあります。
昔はまだCTAが撮れなかった頃、コンベでCT撮ったら、SAHを発見。すぐにAngioという流れでした。時が経ち、MDCTの頭部CTAでより早く正確に動脈瘤の場所が診断できるようになり、脳Angioの件数は激減しました。1年間の当直で、血管撮影をしなかったなんて技師もでてくるようになりました。しかし、嬉しい反面、技師の血管撮影のスキルはみるみる低下、たまにくるIVRの症例に対応できなくなる事態が発生し、問題になっていました。
現在、当院では冒頭でお話したように、昔と同じくらい脳Angioの件数が増加したため、技師の血管撮影に対するスキルが改善し、当直時のIVRも問題なく施行できるようになりました。あちらを立てれば、こちらが立たずなんでしょうが、そもそも脳Angioの件数が落ちても、スキルを維持できるような体制作りが大切なのでしょうが、それよりも、CTAもやってAngioもやるって...
ちょっと欲しがりすぎじゃない?
造影剤の量や被ばくも無視できないでしょう。いくらCTAが少量の造影剤で撮れるとはいえ、Angioの透視が低被爆になったといっても、トータルでどうなのよ!
昔と今で比較してみたいものです。